初心者も安心!WordPressのAI検索(LLMO)対応ガイド
最近、Googleで検索するとAIの答えがドーンと表示されるようになりました。その要約で事が済んでしまう場合も多々あるので『これじゃせっかく記事を書いてもサイトに来てもらえない…』と不安に感じていませんか?そんなAI時代の対策として必須なのが『LLMO』対応です。
実はWordPressなら、難しい設定は一切不要なんです。LLMO対応のプラグインを数クリックするだけで、AIにあなたのサイトの価値を的確に伝えられます。本記事では、その一番簡単で安全な手順を解説。AI時代の新しいSEOへ、今日から一歩踏み出しましょう!

なぜ「プラグイン導入」がAI時代の近道なのか
検索AIの台頭により、Webサイトの情報をAIにいかに正確に伝えるかが、今後のアクセスを左右する重要な要素となりました。そのための新しい仕組みが llms.txt です。
これは、AIに対して「私のサイトの重要記事はこちらです」と示すための、いわば「宝の地図」。2024年9月に提唱されて以来、AI時代の新たな標準案として急速に普及しています。
WordPressユーザーにとって最大のメリットは、専門的な知識がなくても、使い慣れたプラグインだけでこのllms.txtを導入できる点です。この記事では、その最も簡単な方法を解説します。

導入前の安全網 ― バックアップとテスト環境
重要な設定変更の前には、必ずセーフティネットを張りましょう。
- フルバックアップ: UpdraftPlusなどのプラグインを使い、サイトのファイルとデータベースを丸ごと退避させます。
- ステージング環境でのテスト: ローカル環境(Local WPなど)や、利用中のレンタルサーバーが提供するステージング機能で、プラグインの更新や設定変更を事前に試します。
- 互換性チェック: 特にPHPのバージョンによっては、プラグインが警告を出すこともあります。エラーが出ないか、テスト環境でしっかり確認してから本番サイトに適用しましょう。
まずは基本から!主要SEOプラグインでllms.txtを有効化
1. Yoast SEOで“ワンクリック導入”
Yoast SEOは2025年6月頃からllms.txtに対応しています。まずは手軽に始めたい方に最適です。
- インストール: Yoast SEOプラグインをインストールします(インストール済みの方は最新版にアップデートしてください)。
- 有効化: WordPressダッシュボードから「Yoast SEO › 設定 › サイトの基本情報」へ進み、「LLMs.txt」の項目をオンにします。
- 確認: あなたのサイトURL/llms.txt をブラウザで開き、ファイルが生成されているか確認します。


当サイトでは、後述の「Website LLMs.txt」プラグインを使用しているためYoast SEOのLLMs.txt機能をオフにしています。Yoast SEOプラグインのみを使用する場合はオンにしてくだださい。
2. Rank Mathも最新版で対応済み
Rank Mathも2025年7月末にリリースされたバージョン(v3.0.93)でllms.txtを正式にサポートしています。
- 設定: 「Rank Math › 一般設定 › サイトマップ › LLMs.txt」のスイッチをオンにするだけです。
【最重要】プラグインの競合(バッティング)と解決策
便利なプラグインですが、同じ機能を持つものを複数有効にすると、互いに干渉して問題を起こします。 これが「競合(バッティング)」です。llms.txtやXMLサイトマップを導入する際は、この問題を必ず解決しなくてはなりません。
ケース1:XMLサイトマップの競合
(例:Yoast SEO と XML Sitemap & Google News)
Yoast SEOにはXMLサイトマップを生成する機能が内蔵されています。もし「XML Sitemap & Google News」のようなサイトマップ生成専門プラグインを併用すると、サイト内に2つのサイトマップができてしまい、検索エンジンを混乱させる原因になります。
- 解決策: Yoast SEOに一本化しましょう。 「XML Sitemap & Google News」は停止・削除し、Yoast SEOのサイトマップ機能を使うのが最もシンプルで安全です。
当サイトでは、Yoast SEOのXML Sitemapを使用しているため、それまで使用していた「XML Sitemap & Google News」を停止しました。
ケース2:llms.txtの競合
(例:Yoast SEO と Website LLMs.txt)
Yoast SEOと、後述する高機能な「Website LLMs.txt」プラグインは、両方ともllms.txtを生成する機能を持っています。このままではどちらの設定が反映されるか分からず、意図しない結果になってしまいます。
- 解決策: 役割分担させましょう。 llms.txtの生成は高機能な「Website LLMs.txt」に任せ、Yoast SEO側のllms.txt生成機能はオフにします。(具体的な方法は次章で解説)

【応用編】Website LLMs.txtで一歩進んだ設定を
より細かくllms.txtを制御したいなら、「Website LLMs.txt」プラグインの導入がベストな選択です。
【事前準備】 前章で解説した通り、競合を避けるため、まず**「Yoast SEO › 設定 › サイトの基本情報」でllms.txtのスイッチをオフ**にしてください。
その上で「Website LLMs.txt」を有効にし、設定画面(設定 › LLMs.txt)でカスタマイズします。

機能 | 使い方 |
---|---|
noindex/nofollow自動除外 | チェックを入れるだけで、検索エンジンにインデックスさせない設定のページを自動で除外。 |
投稿タイプ別の選択 | 投稿、固定ページ、カスタム投稿などを個別にON/OFF可能。 |
除外パターン指定 | /tag/* のようにワイルドカードを使い、特定のディレクトリ配下をまとめて除外。 |
AIボットのアクセス解析 | GPTBotやPerplexityBotなどのアクセス状況をダッシュボードで可視化。 |

大規模サイト向けの選択肢 (LLMs-Full.txt)
「1万URL以上の大規模サイトなので、全ページを伝えたい」──そうしたニーズに応えるのが LLMs-Full.txt Generator のようなプラグインです。通常のllms.txtに加え、全URLと抜粋を記載した llms-full.txt を生成できます。
注意: ファイルサイズが5MBを超えると、一部のAIボットが処理をタイムアウトする事例が報告されています。大規模サイトの場合は、カテゴリごとにファイルを分割するなどの工夫を検討しましょう。

ベストプラクティスと注意点
テーマ | 要点 | 補足 |
---|---|---|
robots.txtとの違い | robots.txtは「クロールしないで」という指示。llms.txtは「ぜひ読んで」という招待状です。 | この2つは役割が違うため、併用するのが基本です。 |
XMLサイトマップとの連携 | llms.txtの冒頭に Sitemap: /sitemap.xml を追記すると、AIがサイトの全体構造をより深く理解しやすくなります。 | Search Engine Landなどが推奨するベストプラクティスです。 |
コンテンツの品質 | AIは独自性のある情報を高く評価します。一次データ、独自の体験談、詳細なレビューなどを積極的に盛り込みましょう。 | 例:製品のベンチマーク結果をオリジナル図表で示すなど。 |
定期的なファイル確認 | リンク切れ(404)や誤ったURLが含まれていないか、月に一度はチェックする習慣を。 | Broken Link Checkerのようなプラグインでチェックを自動化すると便利です。 |

導入後に期待される効果と運用のヒント
llms.txtを導入しても、すぐにアクセス数が急増するわけではありません。これは未来への投資です。導入後は、以下の点をチェックする習慣をつけましょう。
- AIボットの活動を監視する: llms.txtを設置すると、GPTBotやPerplexityBotといったAIボットのクロールが増加することが期待されます。サーバーのアクセスログや、「Website LLMs.txt」プラグインのダッシュボードでその変化を確認してみましょう。
- 定期的にファイルを見直す: 月に一度は /llms.txt にアクセスし、意図通りに更新されているか(新しい重要記事が追加されているか、リンク切れがないか)を確認する運用がおすすめです。
- コンテンツ側の工夫を続ける: AIに引用されやすいよう、記事の末尾に「3行まとめ」を置くといったコンテンツ側の工夫も、巡り巡ってllms.txtの効果を高めるでしょう。

まとめ ─ 最適な構成でLLMOを始めよう
- 手軽に始めるなら: Yoast SEOやRank Math単体でllms.txt機能をオンにするのが簡単です。
- 本格運用を目指すなら: **「Yoast SEO(llms.txtオフ) + Website LLMs.txt」**の組み合わせが、現時点でのベストプラクティスです。
- 最重要ポイント: プラグインの**競合(バッティング)**を理解し、XMLサイトマップやllms.txtの生成機能が重複しないよう、必ず設定を見直しましょう。
今日の正しい設定が、半年後のAI検索時代におけるあなたのサイトの価値を大きく左右します。この記事を参考に、未来のトラフィックに向けた第一歩を踏み出してみてください。