Geminiプロンプト作成入門
Googleの最新AIであるGeminiを最大限に活用するためのプロンプトの作り方をステップごとに紹介します。以前公開した「Geminiのための効果的なプロンプト設定ガイド」では、Googleが推奨するプロンプト作成のポイントを解説しましたが、今回はより初心者の方にもわかりやすいよう、具体的な事例や図を豊富に用いて、文章作成からプログラミング、画像生成まで、Geminiでできることを幅広くご紹介します。
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▶ Google Geminiのプロンプト解説(日本語)はこちら 「プロンプト設計戦略」
ステップ 1: Geminiって何?
GeminiはGoogleが開発した最新のAIで、さまざまな情報を理解し生成できます。テキストだけでなく、画像やコードも扱うことが可能です。これにより、これまで難しかった作業を簡単にこなせるようになります。Geminiは会話の流れを理解して、自然で正確な答えを出すのが得意です。また、特定の分野についても詳しくアウトプットできます。
Geminiでできること:
- 文章作成: 詩や物語、メール、手紙、歌詞など、いろんな種類の文章を書けます。ビジネス向けのレポートやブログ記事だって作れます。
- コーディング: プログラミングもGeminiにお任せ!さまざまなプログラミング言語でコードを書いたり、デバッグしたり、コードをわかりやすく説明したりできます。例えば、「Pythonでデータ分析のコードを書いて」といった具体的な依頼も可能です。
- データ分析: 大量のデータをわかりやすく整理するのも得意です。例えば、売上データを使った傾向分析や、データの要約、グラフを作ってわかりやすくすることもできます。
- 翻訳: 外国語の壁もGeminiなら問題なし!多言語の翻訳がスムーズにできます。例えば、技術文書の日本語から英語への翻訳など、業界用語や細かいニュアンスにも対応し、自然な翻訳が可能です。
- 画像生成と理解 (Imagen 3): 想像しているものを形にできます。絵を描いたり、その絵の内容を理解したりすることも可能です。
ステップ 2: 目標を決めよう
Geminiに指示を出すときは、まず自分が何をしたいかをはっきりさせましょう。「面白いブログ記事のタイトルを5つ考えてほしい」「Pythonで売上データを分析するコードを書いてほしい」「織田信長の生涯をまとめてほしい」「夢に出てきたきれいな風景を描いてほしい」など、具体的に何をしたいか決めると、Geminiはそれに応じた答えを出してくれます。目標を具体的にすると、もっと正確な結果が得られますよ。
ステップ 3: プロンプトの基本
プロンプトを効果的に使うためには、基本的な要素を理解することが大切です。これらの要素を組み合わせることで、より良いアウトプットを得られます。Geminiに指示を出す「プロンプト」は、次の3つの要素でできています。
- 命令:
Geminiに何をさせたいかをシンプルに伝えましょう。「書いて」「作って」「要約して」「翻訳して」「描いて」など、動詞を使ってはっきり伝えることが大事です。 - コンテキスト:
より詳しく伝えることで、Geminiの答えがより良くなります。ターゲット、キーワード、文字数、雰囲気、スタイルなどを具体的に伝えましょう。例えば、対象となる年齢層や文章の目的を教えると、Geminiはその目的に合った答えを出してくれます。 - 出力形式:
どんな形で結果が欲しいかも伝えましょう。「箇条書きで」「表形式で」「コードで」「詩の形式で」など、出力形式をはっきりと伝えることで、より欲しい結果が得られます。
図解: プロンプトの基本構造
[命令] + [コンテキスト] + [出力形式]
例:「書いて」+「キャッチコピーを、20代女性向けの自然派コスメについて、親しみやすい言葉で」+「3つ、簡潔に」
ステップ 4: プロンプトの実践
具体的にどんな風に指示を出せばいいのか、いくつかの例を見てみましょう。
- キャッチコピー作成:
「20代女性向けのオーガニックコスメのキャッチコピーを3つ、親しみやすい言葉で考えて。」 - コード生成:
「Pythonで、売上データ(CSVファイル)を読み込んで、月別の売上推移をグラフにするコードを書いて。わかりやすいコメントもつけてね。」 - 情報要約:
「織田信長の生涯について、その功績と人柄を1000文字以内でまとめて。信頼できる参考文献のURLも載せて。」 - 画像生成 (Imagen 3):
「星空の下に広がるひまわり畑を描いて。ゴッホ風のタッチで、明るい色を使って。JPEG形式で出力して。」
ステップ 5: プロンプトの改善
一度で完璧なプロンプトを作るのは難しいです。もしGeminiの結果が思った通りでない場合は、プロンプトを修正してもう一度試してみましょう。結果が期待通りかどうかを評価するための基準を設けると良いです。例えば、生成された文章の読みやすさや正確さを評価基準にするのが良いでしょう。指示をもっと具体的にする、必要のない情報を削る、出力形式を変えるなど、いろいろと工夫してみてください。何度も修正することで、Geminiはあなたの意図をより正確に理解し、良い結果を出してくれるようになります。
ステップ 6: プロンプト上達のコツ
- キーワードをうまく使おう: 関連するキーワードを入れることで、Geminiの答えがもっと的確になります。
- 例を見せてあげよう: 欲しい答えに近い例を見せると、Geminiはその例に基づいてより良い答えを出してくれます。
- 制約をはっきり伝えよう: 文字数やフォーマット、スタイルなどの細かい希望を伝えることで、結果がもっと良くなります。特に文章の長さやどんな風に書いてほしいかを伝えると、Geminiはその通りに応じてくれます。
ステップ 7: 上級テクニック
- Few-Shot Learning: 少ない例をGeminiに教えることで、新しいタスクでもうまく対応できるようにするテクニックです。例えば、商品のレビューが良いか悪いかを判断する場合、いくつかのレビューと評価を例として示すと、Geminiは新しいレビューも正確に判断できます。
- Chain-of-Thought Prompting: 複雑な問題を解くとき、人間のように段階を追って考えさせるテクニックです。例えば、数学の問題に対して「まずこれを計算して、その次にこれを求めて、最後に答えを出す」といった手順を示すことで、Geminiがより正確に答えを出せるようになります。
ステップ 8: 最新情報でGeminiを使いこなそう!
Geminiはどんどん進化しています。例えば、最近ではコード生成機能が大幅にアップデートされ、Pythonのデータ分析コードの効率がさらに向上しました。Google AI の公式ページをチェックして、最新の使い方や新しい機能をマスターしましょう。他のユーザーのアイデアや公式情報も参考にすることで、さらに使いこなすことができます。
まとめ: Geminiを最大限に活用しよう!
Geminiをうまく使うには、正確で具体的なプロンプトを作ることが大事です。プロンプトを一度作ったら終わりではなく、必要に応じて改善しながらもっと良い結果を目指しましょう。Geminiを使いこなすことで、あなたのアイデアや仕事の効率がぐんと上がります。ぜひ、Geminiを試してみてくださいね!