
毎朝 Site Kit を開いて、また下がってる、と思いながらコーヒーを飲む。そんな習慣ができたのは去年の秋からです。
順調だったはずが、9月を境に崩れ始めた
2023年から少しずつアクセスが伸びていて、「このまま育てていけそうだ」という手応えがありました。グラフが週ごとに右肩上がりになっていくのが、密かな楽しみでした。
2024年9月のGoogleコアアップデートが入った後から、数字が変わり始めました。最初は「誤差かな」と思っていたのですが、1週間、2週間と経つにつれてはっきり下がってきた。「あ、これは誤差じゃない」と認識したのはアップデートから2〜3週間後のことです。
後から12ヶ月分のSearch Consoleデータで確認すると、直近3ヶ月のクリック数は年間平均の3割以下まで落ちていました。主要記事によっては4分の1以下のものもあります。数字で見るとかなり厳しく、「あの頃は良かった」と思う気持ちも分かってもらえるのではないかと思います。
手を打つたびに空振りした
焦りながらいくつか試しました。
Rank Math SEO の導入
それまでの設定を見直して、メタディスクリプションを整備して、パーマリンクを確認して。でも設定を変えたからといってすぐに数字が動くわけではなく、数週間待っても変化は感じられませんでした。「やることはやった」という気持ちと「これで正しいのか分からない」という不安が同居していた時期です。
LLMS.txt への対応
AIクローラーへの対応として話題になっていたので設置してみました。これも短期的には何も変わらず。そもそも検索順位に直接関係するものではないと後から理解しましたが、当時は「できることは全部やる」という半ばやけくそな気持ちがあったのも否定できません。
一番困っていたのは「何がまずいのか分からない」ということでした。順位が落ちているのは数字を見れば分かる。でもどの記事が、なぜ、どのくらい落ちているのかは、ダッシュボードを眺めているだけでは見えてきませんでした。
Search Consoleのデータを改めて読み直した
転機になったのは、Google Search Consoleのデータを改めて整理したことです。
「表示回数は多いのにクリックされていない記事」「順位は7〜10位にいるのにCTRが異常に低い記事」「以前は上位にいたのに今は20位以下の記事」──そういう切り口でデータを並べてみると、見え方が変わりました。
タイトルが検索意図とズレている。情報が古くなっている。同じ内容で競合サイトの方が充実している。原因が全部同じではないことも分かってきて、「全記事を一律に直す」よりも「優先度をつけて順番に手をつける」方向に考えが変わりました。
Claude Pro を使ってリライトを始めた
今年2月に入ってあらたに Claude Pro を本格的に導入したことで、記事の改善作業が現実的なペースで進み始めました。
作業の流れはこうです。Search Consoleのデータで優先度を決めて、元記事をfetchして現状を確認する。ファクトチェック(ツールのバージョン、価格変更、サービス終了の有無)をして、変更点を「✅維持/✏️修正/🆕追加/🗑️削除」でマークしたBefore/After比較ドキュメントを先に作る。そのうえでWordPress用の本文全体を書き直す、という流れです。
使ってみて良かった点が2つあります。
ひとつは指摘の精度です。「このタイトルは検索意図とズレています」「この表現はAI調です」「このセクションは前のセクションと重複しています」──言われてみると確かにその通りで、自分でも気づいていたけど見て見ぬふりをしていた部分を、きちんと言語化してくれます。「しっくりくる指摘」というのが正直な感想です。
もうひとつは日本語のこなれ具合です。生成AIの文章は「それっぽいけど読んでいて引っかかる」ものが多いのですが、Claudeが書く日本語はそのまま使えるレベルで自然です。自分でゼロから書くより速く、かつ質が落ちないという状況は、正直助かっています。
やってみて分かったこと
リライトを35本進めてみて、改めて気づいたことがあります。
情報の劣化は思ったより速い。 SynthesizerVはv1からv2に移行済みだったり、Clipyが開発停止になっていたり、CapCutの利用規約が更新されていたり。1〜2年放置した記事でも、内容が古くなっている箇所は必ず出てきました。
タイトルが検索意図と合っていない記事が多かった。 書いた当時の感覚で付けたタイトルが、今の検索クエリと合っていないケースが多数ありました。「プロンプト入門#1:基本」よりも「ChatGPTプロンプトの書き方 初心者向け」の方が検索に引っかかりやすいのは当然で、こういうズレを見直すだけでCTRは変わると思っています。
AI調は自分でも気づかずに書いていた。 生成AIを使って書いた記事だけでなく、自分で書いた記事にも「〜することが重要です」「〜と言えるでしょう」「〜していきましょう」が紛れ込んでいました。客観的に見ると「誰が書いても同じ文章」になっているんですよね。このサイトのリライト記事の中に「AI調を修正した」と書いているものがあるのですが、書きながら自分自身もやっていた、という後ろめたさがあります。
ブログ記事は資産になるのか、という問題
ブログを続けていると、「記事が増えるほど資産になる」という話をよく聞きます。知識の蓄積として、アフィリエイト収益の源泉として、確かにそういう側面はあります。
ただそれは、時間の経過に耐えられる記事を書いた場合に限ると今回実感しました。
このサイトの場合、AIや生成ツールに関する記事が多いのですが、この分野の記事は特に鮮度が落ちやすいです。1ヶ月後にはモデルのバージョンが上がっていたり、料金プランが変わっていたり、そもそもサービスが終了していたりします。去年書いた「最新の〇〇ガイド」が、今年には古い情報の塊になっている、ということは珍しくありません。
リライトしながら改めて考えたのは、古い記事をどう扱うかという問題です。
アクセスがある記事はリライトして鮮度を保つ価値があります。でも表示回数が少なく順位も深い記事は、リライトするコストをかけるより、新しい記事を書いた方が時間の使い方として正直です。今回のプロジェクトでも、データを見て「この記事はリライトしない」と判断したものが何本かあります。
捨てるかどうかについては、まだ答えが出ていません。削除してしまうと内部リンクが切れたり、そもそも「ないよりあった方がいい」記事もあったりするので、判断が難しい。古い記事を低品質コンテンツとしてGoogleがマイナス評価しているのかどうかも、正直なところよく分かりません。
「書いた記事は全部資産になる」という考えを今は少し疑いながら、どう向き合うかを考え続けています。
成果はまだ分からない、でもやらないよりはいい
執筆時点(2026年4月)ではリライト直後で、検索順位への影響は数週間以上かかります。数字でまだ語れることは何もありません。
コアアップデートの影響はコンテンツの質だけが原因ではないので、リライトすれば必ず回復するとは思っていません。ただ、コンテンツとして「正直に書いてあるか」「情報が正確か」「読む人に役立つか」という視点で見ると、以前よりは良くなっています。それはデータが出る前から言えることで、誰かに読まれたときに恥ずかしくない状態にはなってきました。
結果が出るかどうかはまだ分からない。ただ、何もしないよりは確実に前に進んでいます。
今回リライトした35記事
リライト記事一覧(クリックで展開)
X・SNS系
AI・生成AI系
- Google AI Studio 無料と有料の違い
- Pollo AIレビュー
- Perplexityガイド
- 画像・動画生成AIプロンプト完全ガイド
- AI記事のAIっぽさを消す方法
- Geminiプロンプト設定ガイド
- 7Rプロンプトガイド
- 動画生成AIの構造化プロンプト
- ChatGPTプロンプトの基本
- ChatGPTペルソナ設定
- 深津式プロンプト使い方
- 七里式プロンプト
Mac・PC系
Web・ツール系
音楽・DTM系
その他
</details>
更新履歴
- 2026-04-10:初稿投稿

